GR3での親指AFについて 結論から。

さて、GR3におけるオートフォーカス設定について考察したい。

オートフォーカス(以下、AF)の設定については、シャッターボタン半押しでAF作動させる方法と、FnボタンでAF作動させる方法(親指AF)の、二通りに分けられる。

先に結論から申し上げると、『FnボタンにAF作動を割り当てる』親指AF一択でOKだと考えている。

購入時のデフォルト設定では、シャッターボタン半押しAF(以下、半押しAF)が採用されているので、まずはその設定を変更してほしい。

以下に、その根拠を解説していくが読むのが億劫な場合は飛ばしてもらって構わない。

結論は『親指AFの方がシステムとして優れている』と言いたいだけだから。

メリット1 撮りたい瞬間にシャッターが切れる。

GR3の大きなアドバンテージの一つは速写性の高さであることに異論がある人はあまりいないだろう。親指AFを採用することでその速射性を各段に上げられると考えている。

私もGR3を購入して最初の数か月は、半押しAFで運用していた。

半押しAFでは一枚ごとに半押して、合焦するまで待たないとシャッターが切れないため、撮りたいと思った瞬間を逃してしまう。

実際半押しAFで運用していた時期には何度かシャッターチャンスを逃し、もどかしい思いをした記憶がある。

親指AFでは撮りたい瞬間、フォーカスがどうあれ確実にシャッターが切れる。

スナップを撮る上で大きなアドバンテージとなる。

メリット2 撮影まで1アクション減らせる。

半押しAFのデメリットとして、露出とフォーカスを別々に決めずらいということがある。

つまり、シャッターボタン半押しで露出も決まってしまう(AEロック)ため、画面中央でフォーカスを合わせる場合、自動的にその画面での露出になってしまう。

半押しAFでフォーカスと露出を別々に決めようとした場合、Fnボタンに『MF切替』をあて、

① 半押しでフォーカス位置を決める。

② Fnボタンでフォーカスロック。

③ 再度、半押しで露出を決める。

④ シャッターを切る。

と、4ステップの動作となる。

親指AFの場合、

① Fnボタンでフォーカス位置を決める。

② 半押しで露出をを決める。

③ シャッターを切る。

と、1アクション減らせる上に、より直感的な操作感となる。

実際に両方のやり方で運用してみたが、圧倒的に親指AFの方がいい。

よりGR3を使いこなせている実感があった。

半押しAFのデメリット フルプレススナップが使いずらい。

GRシリーズ独自の機能として、『フルプレススナップ』がある。

シャッターボタンを半押しせずに一気に押し切ることで、あらかじめ決めておいたフォーカス位置でシャッターを切るというものである。

GRを『最強のスナップシューター』たらしめている機能の一つであるが、半押しAFの場合、この機能が使いずらい。

どのくらい一気にシャッターを押し込めば、フルプレススナップでの撮影になってるのか、確信が持ちずらい。

若干半押しになってしまった場合、フォーカス位置が中途半端なところにきてしまうのではないかとか、果たして今の撮影はフルプレススナップになっているのかとか、不安になってきてしまう。

逐一再生画面で確認するのも面倒だ。

その点、親指AFではシャッターボタンにフルプレススナップを割り当てることができないので、割り切れる。

私の場合は、タッチAFにフルプレススナップを割り当て操作を完全に変えることで混同することなく撮影に集中できる。

親指AFのデメリット 片手撮影なら半押しAFのほうが使いやすいかも。 

GR3を片手で持って撮影する場合、親指AFは若干Fnボタンが押しずらい。

その点、シャッターボタンだけで撮影まで行ける半押しAFのほうが有利となる。

ただし、私の撮影スタイルにおいては結局左手も添えて撮影することがほとんどなので大きなストレスとはなっていない。

そんなデメリットを補って余りあるメリットが親指AFにはあると確信している。

まとめ

以上、私がこれまでGR3で撮影してきた経験をふまえて、親指AFのススメをかかせていただいた。まだ試していない方は是非一度試していただきたい。

より快適な撮影体験となるだろう。