土間に置く椅子を探してひとりで、三宮をぶらぶら歩いた。

街には人が戻りつつあった。

ひとりって寂しいもんだ。

個性的なカッコして、闊歩する若者たちが眩しい。

今の若者のファッションが好きだ。

みんな個性的で自由でかっこいい。

結局椅子は見つからなかったが、ぶらぶら歩いて写真をとって時間をつぶした。

ひとりで歩く都会はそれなりに絶望的な気持ちにさせてくれる。

周りに幸せそうなカップルとかグループが大勢いて、自らの孤独を明確に意識させられるのだ。

家に帰れば奥さんが待っていてくれるのにこの寂しさはなんだ。

なぜこんなにも孤独を感じなくてはならないのだ。

10年前に夢見たことなんてほとんど叶ってる今に、何か不満でもあるというのだろうか。

早く家に帰ろう。少しでも孤独から逃れられるほうに。