年齢と愛用するカメラの画角には相関関係があるというのを聞いたことがある。
若者ほど広角域を使い、歳を重ねるごとに画角は狭くなっていくそうだ。
納得させられるところがある。
人間歳と共に視野が狭くなり、偏屈になっていく人も多い。
自分も例外ではなく、しっかりと歳を重ねている。
正直、自分自身では大学出た頃と何も変わったつもりはないけれども。
特にここ数年、加速度的に月日がぶっ飛んでいく。
せめてカメラの画角くらいは若さを保っていたい。
自分は広角単焦点28ミリのGR3を使いつづけるだろう。
28ミリという画角は写真表現として難易度が高いと思う。
人間の視野に一番近く、普通にスナップすれば、パンフォーカスに近い画になる。
つまり、人間の目で見ている光景に近い。
普通の写真が量産される。面白みのない写真になる。
この画角で、なにか人をハッとさせる写真を撮ることの難しさを痛感する。
撮っていて、もう少し狭い画角が欲しいと思うタイミングは多い。
だが、そこをなんとか工夫するところにおもしろみを見出すべきなのではないか。
不自由な部分に魅力を見出してこそ撮れる写真もあるかもしれない。
本来GRとはそんなカメラではないのか。
40ミリなんて、甘えだ。くそくらえ。